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携帯電話を使って決済する方法とは?

2004年から、携帯電話を使って買い物ができるようになります。携帯電話なら場所と時間を選ばず、「いつでも」「どこでも」代金の決済を行うことができて、財布から小銭を取り出すときにまごついたり、クレジットカードのようにサインで手間取ることがありません。お店に行って、レジで携帯電話を受信端末にかざすだけで支払いを終えることができるのです。また、ほしい商品をインターネットで選択し、購入するといったことも自宅で簡単にできます。しかも一般の買い物だけでなく、自動販売機や駐車場の決済にも使えるなど、その応用範囲は急速に広がっています。こうした携帯電話による決済サービスを、一般にモバイルコマース(mコマース)と呼んでいます。

昨年からさまざまな方式での実験が試みられ、いよいよ一斉に本格的な運用に入ります。携帯電話による決済には、大きく分けて2つの種類があります。1つはクレジットカード情報をダウンロードしたり、UIMカード(ICチップ)のかたちで携帯電話に入れ、携帯電話自体をクレジットカード(後払い)として利用するもの。もう1つは、携帯電話のなかの電子財布に電子マネーをチャージして、プリペイドカード(前払い)のように活用するというものです。また、決済を完了させるためには、携帯電話から店舗やゲートの読み取り機に向けて、個人情報や金銭情報を伝送しなければなりません。具体的な例としては、次のようなものがあります。

●Kei-Credit(ケイ・クレジット)
KDDI、トヨタファイナンス、UCカード、VISAインターナショナルが参加。auの携帯電話を使って2003年春から夏にかけて実験を行い、2004度中に実用化を予定しています。クレジットカード情報の入ったUIMカードを携帯電話に挿入して、クレジットカードとして使います。店舗の読み取り端末には、赤外線通信でガード情報を伝送する方式です。トヨタファイナンスでは、「クーポン券を携帯画面に送って販売促進のツールとして活用できます」と期待しています。

●V-SAッピ
NTTドコモ、日本信販、VISAインターナショナルが中心になって展開。順次、UCカード、三井住友カード、オーエムシー、イオンクレジット、UFJカードが参加することになっています。ドコモ504i以降の携帯電話を使って、2003年10月から日本信販が試験運用をスタートさせました。今春から、本格的に事業を始める予定です。クレジットカードの情報をネット経由で携帯電話(iアプリ機能付き)に取り込む方式で、これも赤外線通信でカード情報を伝送します。Kei-Creditと違い、カードを入れるといった物理的な手間がないのがメリット。赤外線通信は暗号化されているため盗聴される心配はありません。

●Cモード
次に、手軽に決済できる電子マネー方式もいくつか出ています。その代表が「携帯をかざすだけで自動販売機からコーラが買える」と話題になったCモードです。これは、NTTドコモとコカ・コーラ、伊藤忠商事が2002年4月からスタートさせており、iモード対応の機種が対象です。利用者は自動販売機を使って事前に電子マネーを入金します。そして、携帯電話でほしい商品やサービスを選ぶと、2次元バーコードが携帯に配信されます。それを対応自動販売機にかざして購入します。コーラなど飲料のほかにも娯楽施設入場券や着信メロディ、近接地図なども購入できます。

●フェリカネットワークス(統合型携帯電話サービス)
ソニーとドコモの合弁会社のフェリカネットワークス株式会社が推進。ソニーが開発した非接触型ICカードシステムの「フェリカ」と、NTTドコモの504i以降の携帯電話が合体して新たなサービスを始めます(2003年12月から試験サービス開始、2004年夏から本格サービスを開始予定。参加企業はJCB、エーエムピーエム、全日空、TBS、ぴあ、三井住友カード、UFJカード、日本信販など27社)。携帯電話にフェリカが載るというのは、つまり、携帯電話が非接触型ICカードに早変わりすることです。

携帯電話をかぎすだけで定期券にもチケットにもなり、電子マネーの決済もできるという万能の統合プラットフォームの誕生です。特色は、電子マネーをチャージして電子財布として活用できることです。また、自分の銀行口座のお金をiモードを経由して電子財布にチャージすることもできます。これまでオンラインバンキングは入出金が難しいのが欠点といわれてきましたが、フェリカの電子財布を使えば、口座の現金を電子マネーに変えて蓄積することが可能になります。また、クレジットカードからは、前借りのかたちで電子財布にお金をチャージすることができますし、ANAのマイレージも電子マネーに変えて電子財布に貯めることもできます。